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京都大学 医生物学研究所

増殖制御システム分野 今吉 格先生より セミナーのご案内 (生命科学研究科セミナー)

日時: 平成29年11月7日(火)午後16時00分-午後18時00分
場所: 京都大学ウイルス再生研2号館(旧ウイルス研本館) 1階セミナー室(104号室)
演者: 高橋 悠太 (Yuta Takahashi) Ph.D. (Laboratory of Gene Expression, Salk Institute for Biological Studies, La Jolla, USA)
演題: 多能性幹細胞において、CpG配列を含まないDNAの挿入は、CpGアイランドの新規DNAメチル化を誘導する。

講演要旨

DNAメチル化修飾は、重要なエピジェネティクス因子であり、遺伝子発現制御を介して、生物の正常な発生やヒトの疾患などに深く関与していることがわかっている。しかしながら、ゲノム上のある領域でのDNAメチル化が、どのように制御され、どのように疾患に関与しているかは、解明が進んでいない。その一因としては、特定領域のDNAメチル化を編集する技術がこれまでに確立されていないことが挙げられる。

今回、我々はCpGアイランドが非メチル化状態に保たれるメカニズムに着目し、CpG配列を含まないDNAの挿入が標的CpGアイランド全域に新規DNAメチル化を誘導することを明らかにした。この方法により、我々はMLH1遺伝子プロモーターにDNAメチル化を誘導し、発癌に関わることが知られているDNAメチル化異常を再現した。さらに、我々はこの技術を用い、アンジェルマン症候群の患者特異的iPS細胞におけるメチル化異常を修復した。修復されたDNAメチル化は、神経細胞への分化誘導後も安定的に保持されており、その修復細胞では疾患責任領域における正常な遺伝子発現が観察された(Takahashi et al., Science (2017) 356, 503-508)。

この技術は、疾患iPS細胞の修復やDNAメチル化異常モデル細胞の確立を通じて、将来の再生治療や様々な疾患の原因解明に役立つと期待される。

 

連絡先 増殖制御システム分野
今吉 格 (TEL: 751-3977)