第 1261 回 宿主遺伝子の多様性が可能にしたエボラ出血熱の病原性と抵抗性のシステム解析
| 日時: | 2017年2月10日(金)14:30~16:00 |
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| 場所: | 京都大学ウイルス再生研2号館(旧ウイルス研本館) 1階セミナー室(104号室) |
| 演者: | 奥村 敦 博士 (Associate Research Scientist Center of Infection and Immunity, Columbia University Special volunteer at Rocky Mountain Laboratory, NIAID Laboratory of Virology) |
| 演題: | 宿主遺伝子の多様性が可能にしたエボラ出血熱の病原性と抵抗性のシステム解析 |
講演要旨
エボラウイルスの研究において既存のマウス感染モデルは、出血、凝固不全や播種性血管内凝固症候群など、ヒトで認められるような症状は示さず、人間以外の動物でこれらの症状を呈するのは、霊長類とハムスターなどの一部の実験動物に限られる。今回我々は、遺伝的に多様な背景を持つ、collaborative crossマウスにエボラウイルス-マウス適応株を感染させることにより、異なった病気の表現型を呈することを示した。
感染後の症状の表現型は、全く症状を出さない完全な抵抗型から、凝固不全を呈し100%の死亡率を示すものまで多様な症状を示した。これらのマウスを用いて宿主因子の解析を行ったところ、炎症性シグナル活性は、血管内皮細胞の活性や血管の透過性と関係しており、致死感染症に対して抵抗性であること、対立遺伝子Tekがウイルス感受性に関与していることが明らかになった。これらの結果は、宿主遺伝子の多様性がエボラ出血熱の罹病性に関与することを示している。さらに、innate immune response関連因子を欠損させたマウスを用いた、エボラウイルス感染におけるinnate immune responseの役割についても議論する。
本セミナーでは、マウス宿主遺伝子の多様性によるエボラウイルス感染に対する感受性の違いを、バイオインフォマティクスを用いて解析した結果を示しながら、エボラ出血熱の病原性に係る原因遺伝子について議論したい。
| 主催 | 京都大学ウイルス・再生医科学研究所 |
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| 連絡先 | ウイルス感染研究部門 微細構造ウイルス学分野 野田 岳志 (TEL:751-4020) |